アトピー性皮膚炎とは皮膚のバリア機能が低下し、かゆみのある湿疹が慢性的に続いて、よくなったり悪くなったりを繰り返す病気です。アトピー性皮膚炎の症状としては皮膚が赤くなる、カサカサしてかゆくなる、ブツブツができる、皮がむける、かさぶたになるなどがあります。頭、顔、首、肘の内側、膝の裏などが症状の出やすい部位で、年齢によって変化していきます。
アトピー性皮膚炎の原因は皮膚のバリア機能低下による「体質的な要因」と、アレルギー物質などの影響による「環境的な要因」が重なって起きると考えられています。IL-4、IL-13をはじめとするサイトカインという物質が皮膚の炎症を引き起こし、皮膚のバリア低下やかゆみを誘発します。
アトピー性皮膚炎の治療は薬物療法だけではなく「スキンケア」、「悪化原因に対する対応」も大切です。刺激の少ない石鹸で皮膚を清潔に保つ、保湿剤で肌の水分不足を防ぐ、また部屋をこまめに掃除してハウスダストやカビの発生を抑えるように心がけましょう。
アトピー性皮膚炎の治療法は皮膚のバリア機能を補う治療(保湿)と、炎症を抑える治療(抗炎症療法)が基本となります。よい状態を長期間維持することを目指して、適切な治療を組み合わせて行います。
寛解導入のための治療 | ステロイド外用薬 タクロリムス軟膏 デルゴシチニブ軟膏 など |
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中等症以上の患者さんの寛解導入のための治療 | シクロスポリン内服 デュピルマブ皮下注(デュピクセントⓇ) JAK阻害薬内服 寛解維持のための治療 紫外線療法 心身医学的療法 など |
寛解維持のための治療 | プロアクティブ療法 リアクティブ療法 保湿外用薬の継続 デュピルマブ皮下注(デュピクセントⓇ)の併用 (難治状態の治療後) |
当院では15歳以下のお子さまを対象とし、アトピー性皮膚炎に対してデュピクセントでの治療を行っております。
※15歳以上の方は申し訳ございませんがほかの皮膚科を受診ください。
デュピクセントとは2018年に承認された新しいアトピーの治療薬です。
従来の治療は「炎症によるかゆみ」や「皮膚のバリア機能の低下」が見られた箇所を塗り薬や内服薬で抑えるものでした。
このデュピクセントでは「炎症」「かゆみ」「バリア機能の低下」の原因と考えられるサイトカイン(IL-4、IL-13)の働きを直接抑えることが可能になりました。
皮膚の内部で起きている炎症反応を抑えることにより、かゆみの症状や皮疹などの皮膚症状を改善します。
2023年9月末よりデュピクセントの小児適応が承認され、生後6か月以上の既存治療で効果不十分な中等症から重症のアトピー性皮膚炎患者さんに使用可能となりました。
以下の表に従って体重や年齢により投与量や投与頻度を決定いたします。
デュピクセントは医師の判断のもと、患者さんご自身やご家族による自己注射が可能です。自己注射であれば通院する必要がなくなるため、時間的な節約や負担を軽減でき、ご自身のスタイルに合わせて治療を行えます。また通院日を調整できますので、習いごとや旅行など活動範囲が広がります。なお自己注射をする際は下記の点にご注意ください。
診療時間 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日・祝 |
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9:00~12:00 | ― | ||||||
15:00~17:00 | ― | ― | ― | ||||
17:00~20:00 | ― | ― | ― |
*14:00-15:00、木曜午後、土曜午後は予防接種、健診専用の時間帯です。
*平日は16時50分または19時50分までの受付となります。
*土曜は12時00分までの受付となります。
*平日の診療終了時間、日祝の診療につきましてはホームページや予約画面の診療変更のお知らせをご参照の上ご来院下さい。